女性心理学者がこうした秘密を知ったのは、現在付き合っている男性のおかげであり、大きな発見でもありました。
まだ一緒に暮らす前、二人は愛し始めたが彼女自身がさほど興奮していないことに気付きました。
なぜなら、いつもはとても熱いのにそうならないことに不思議さを感じていたのです。
いつも受けている彼の愛撫が気持ち良くなく、彼自身も夢中になっていないようなのです。
少しずつ機嫌が悪くなっていった彼女は、とうとう起き上がって彼にこう訴えました。
「ねぇ、ほんとに私と愛しあいたいって考えてる?」「あぁ、君のことが欲しくてたまらないんだよ」
「けれど、いつもと違って本当に愛撫を楽しんでいる風に思えないの。どうかしたのかしら?」
彼女の質問に彼は少しの間沈黙しましたが、やがて恥ずかしそうにこう言いました。
「正直な事を言うと面倒なところもあるけれど、でも本気になってるんだ」
「なぜその事を言ってくれなかったの?」
・「いや、わがままで無神経なやつだと思われてしまうんじゃないかと思ったんだ。」
「えっちだけを望む男が女性を怒らせてしまうことはよくわかってるんだよ」
「勝手な人だと思われたくないから、君の事を楽しませてあげたいんだ」
「その気に見えないことは君にもわかったよね」
「君の事をとても愛してる。今夜は昔のようなえっちを楽しみたいんだ」
彼の言葉を聞いたとき彼女は自分の目からうろこが落ちるように驚いたと言います。
今までに出会った男性の中にいつもは優しいのにやる気が感じられない事があったそうです。
男性が性欲を満たしたいと思っていながらも躊躇いを感じていたなど考えてもみなかったのです。
90年代末を知っているなら革命とされているえっち以前の典型的といえる男性を知っています。
もし、相手の男性にしっかりとした自尊心があるなら横暴な男性と同等に見られたくないものです。
ただし、女性の体を求めたくても自分から言い出せないまま女性と愛を確かめ合う事になります。
それに対し、女性の方も変だなという風には感じますが本心を言えないなどとは考えないものです。
そのため、相手の男性をだめな人だと思ってしまうのです。
えっちのみを望む時の男性は燃え、身を委ねながら気ままに行います。
また、意識しながら段階を踏んで愛する時はそのような感じにならないことがあります。
女性が求めている慎重さや優しさと同じように、男性自身も切実に望んでいるのです。
そして、女性はえっちだけをしたがってしまう夫や恋人を嫌がります。
いつもいい雰囲気で愛するのにえっちのみを望むのは自分じゃないんだと思ってしまいます。
しかし、そうした考え方は間違っているのです。
女性から男性へ、えっちをする時に必ずしも愛しあう事はないのだと言ってあげるのです。
そうすれば優しさや思いやりをもって愛してくれることでしょう。
ただ、えっちの時に乱暴されたり、優しくされなくても許してあげようと言っている訳ではありません。
或いは、男性に求められた時自分にその気が無くても我慢し続けてと言っている訳でもありません。
えっちを行うにしろ、愛しあうにしろ、自分がしたくないことをしてはいけないのです。
貴女の夫や彼氏が‘愛しあいたい’と言わずえっちだけを望んでいるならそれは別問題となります。
えっちを求める場合は、お互い話し合う・関係を考え直す・カウンセリングを受けて下さい。
男性が向ける貴女への態度は相応ではないので、我慢する必要は無いのです。