ケンカで黙り込むか、まくし立てるか

夫婦ゲンカで、エキサイトした妻が熱い文句をまくし立てるのに対し、夫は口を真一文字に結んで黙り込む……と、よくある光景を見て「やはり女性の方が攻撃的だ」と判断してはいけません。

むしろ男性の方が興奮状態だと考えられています。そもそも黙り込むというのは、決して得策ではありません。

相手からすると何やら小馬鹿にされているように感じ、かえって感情をヒートアップさせてしまうもの。

ケンカを収める手としては最悪とさえいえますが、これは男性の習性なのです。

大昔、獲物を捕らえて暮らしていた男性にとって、狩りの最中は常に周囲を警戒し、ここぞという時には瞬間的に全力を出す必要がありました。

そのため、何らかの事態が起こった際、即攻撃態勢に入れるような性質が培われていったのです。

今でも男性は事が起こると、瞬間的に全力を出す態勢に入る傾向があるそうです。

夫婦ゲンカに話を戻しますと、夫が黙り込んでいる時というのは、意外にも“攻撃態勢”なのです。

実際、夫婦ゲンカ中に黙り込んでしまった夫の心拍数を調べたら100を超えていた、という結果もあります。

戦闘行為の直前状態というわけで、妻に対して“暴力”という形で攻撃しかねません。

そこで、暴力を振るうのを避けるため、無意識のうちに「無視」という形で相手を遮断します。

つまり、夫の沈黙は冷静な態度ではなく、興奮が極まっているのを辛うじて抑えているということです。

対して女性の場合、悪口雑言をまくし立てる姿は、意見すると自分を抑えられないように思えますが、実のところ、口論中の妻の心拍数を見ても、男性ほど上がっていません。

つまり、自分の中である程度興奮をコントロールした上で、まくし立てていることが多いのです。

口論中にだんまりを決め込む夫の姿は、妻にとっては腹立たしいものですが、実はキレて大暴走しないように我慢していると知ったら、怒りも多少収まるのではないでしょうか。


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