女性は人の好き嫌いがはっきりしている傾向が強いようです。
「あの人は好き、あの人は嫌い」と自分の気持ちを明確に意識している上、それを口にすることに抵抗がありません。
さすがに「あの人は嫌い」といった話をどこでも誰にでもするわけではありませんが、親しい関係の人には「あの人嫌いなのよね」と毒づいたりします。
対して、男性は女性ほどはっきり好き嫌いを意識しません。
「好きか嫌いか、改めて考えたことない」などと言って言葉を濁すことが多いようです。
この違いは、子孫を残すための習性という説があります。
メスがよい遺伝子を残すためには、多くのオスたちの中からベストなオスを見抜き、好意を表わすことが必要でした。
そんな事情から、女性は人に対しても好き嫌いを絶えず意識するようになりました。
同時に「○○って嫌い」と、口に出して表現する習性も発達していったのです。
一方、男性は大昔、メスに対して性的活動を起こす際も、常に自分より権力のあるオスの存在を考えなければなりませんでした。
自分より強いオスが邪魔する可能性はないかなどの“社会的判断”も必要とされたのです。
そのため、好き嫌いを意識したり、あるいは好意を表わすことを制御したりする習性が身に付きました。
女性がテレビなどを見て、「あの芸人嫌い」とエキサイトするのに対し、「なぜ直接会ったこともない人間を、そこまで嫌うのか」と感じたことのある男性は多いでしょうが、全てははるか昔の祖先たちから受け継いできた習性の違いなのです。