貴女自身は自分の事が好きでしょうか

では次に、アンディとエレンというお互いに働いている夫婦の話をしていきます。

アンディは証券会社の投資アドバイザー、エレンは衣料品店事務という仕事をしています。

彼らは、お互いの結婚生活について相談にやってきました。

エレンはアンディが自分のことを評価していない気がするというのです。

「私も彼も仕事の内容はきついのに、話し合いをする時は彼のことばかりなんです」

「君の言うとおりだよ。仕事の話をする時は僕の方が長いよ」アンディはそう言いました。

「けれど、僕の仕事が君の仕事より大切だからだと思うんだ」この発言にエレンは怒りました。

女性心理学博士は、この夫婦が抱えている問題について話し合いました。

そして、その原因を突き止めることに成功しました。

エレンは、自分の業務成績や仕事がいかに大切かということを彼には控えめに言っていたのです。

ですが、決して彼女はわざとそうしてきたのではないのです。

幼い頃、エレンは弟よりも成績が良かった為両親から次のように言われていたのです。

「エレン、自分の成績がジョナサンより良かった事を彼に話してはだめ」

「彼の成績があなたよりも良くないのは知ってるわね?」という風に言われ続けていました。

こうした子供時代の生活習慣が身に付いたおかげで、夫にも同じ態度を取ってしまったのです。

彼女は、とても重要な顧客から契約を取れたことをアンディに言いませんでした。

自分が持っているであろう目的や夢、同僚からの尊敬を受けていることでさえ話さなかったのです。

「彼が私を評価しない気がするのはわかる気がするわ…」

「だって、私自身が自分をきちんと評価してこなかったからよ」

「自分が見せないのに彼が私の持つ良さなんかに気付くはずもないですよね」

こうした女性たちは世の中に数多く存在しています。

彼女らは才能がありとても働き者で有能です。

ですが、その事を恋人や夫に伝えて共に讃えるという方法を知らないのです。


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